fc2ブログ

デザイン

DSCN6190n.jpg

とてもちいさなコンセプトYです。
PDが眼科の処方箋では35mmしかありません。
そして度数はブラス20度!
福井の田中眼鏡本舗さんからこの子の実物大の画像を
プリントアウトして頂きそれを基に製作しました。

これくらいになるとやっぱりメガネは医療具だと思う。
コンセプトYは「Yさんの為に作ったメガネ」
人と向き合うことから始まったブランドです。

私は職人なのか?作家なのか?
いいえデザイナーです。
誰かの幸せの為に知恵を絞って考える。
これが「デザイン」です。

なんちゃって(^^;
だけどどんどんじょうずになっている。
昨年より今年のコンセプトYの方が出来がイイ
それも私のモチベーションに繋がっている。
この辺はやっぱり職人なんだろな~。。

メガネはファッションか?

メガネはファッションである。

と言った方が話しは早い。
皆それで納得する。

私自身それを否定する自分を否定して(ややこしいな~)
メガネデザインを量産してきた。

だけど産地として「それでいいのか?」との想いは常にあった。

私が眼鏡業界に入った25年前からずっと「メガネはファッション」が
産地のスローガンとして存在してきた。

そして今、産地は存亡の危機に瀕している。

鯖江の技術はファションを形にする為に使われた。
もっと他の使い道があったはず。

服飾の世界のコレクションは型紙で新型が起こされる。
だけどメガネの新型には金型が必要。
どう考えても服飾の世界とは一線を引くべきだった。

私はファッションとしてのメガネはもう中国に任せたらいいと思っている。
そして、鯖江の技術の向かうべき道は、移り行くファッションではなくて
もう一度人と正面から向き合うことから始まる人の為のデザイン。
それとやっぱり環境かなっ!

シートメタルとかフロントチタンの削りだし等の高度の技術は
素材の九割がゴミとなる技術でもある。

もしこの時代にこの技術を誇るのならば、この技術で作られたメガネが
長寿命でなければならない。
であるなら、
この技術で作られたメガネは移り行くファッションであってはならないはずだ。



特注情報

Y-02ベースのスモールボストンです。
サイズは38□34(FPD72mm)で製作。
艶有りシルバーに黒ヒンジがポイントですねっ!

DSCN6176n.jpg

スモールサイズのラウンドは効率が良いと思います。

お客様は東京からワンオフ工房を訪ねて来られて私の掛けている
メガネと同じ玉型を希望され製作したものです。

但し私のPDは64mmでお客様は72mmと8mmも違うため
ブリッジサイズをうんと広げて34mmにしました。
スモールサイズを効率良く製作するにはPD調整が出来ないとなりません。

昔の丸メガネはデザインは選べない代わりにブリッジは何サイズも揃っ
ていたのです。

そして現在のメガネはレンズを大きくしておいて小売店でお客様に
合わせてレンズをオフセットして販売しています。
規格大量生産、大量販売という現代の仕組みが失ったものは大きいと思う。
そしてそれに「メガネはファッションだ!」との考え方が拍車をかける。
まるで目くらましのように刺激的なデザインが量産される。

だから普通の人は無くしたものに気づかずにいるのだ。。

特注情報

ティアドロップタイプです。

DSCN6171n.jpg

日本の敗戦後、マッカーサー元帥のサングラスとしてあまりに有名!
戦時中はメガネも配給制で丸メガネしか無かった時代の日本に、この
スタイルは衝撃だったはず。。

今ではこのスタイルもクラシックなのだが私は好きです。
永遠のスタイルですねっ!

ところで昨今の天地の浅い横長スタイルは永遠となるか??
単なる流行で終わるのではないかな~(^^;
私も今はカッコイイ~と思って作っているけど2030年になって
振り返ってみると「ダサッ!」となる可能性大です(^^;
こればかりは時代の雰囲気ですから今は解からないのです。。

だけど機能的にはレンズが浅すぎるのにカッコイイから選んでいるんだ
としたら永遠とはなり得ないな~と思う。
将来に残る上で機能はとっても重要ですよね(^^)

めがねは難しい。

前回の話の続きになりますが、どうして自分の中に火が点いたのか?ですが
これは入社試験に落ちたのが悔しかったからではなくて
自分が持ち込んだメガネデザインが完璧に「ダサイ」と自覚したからです。

ギターは今でもそこそこ自信がありますし、エコカーだって車メーカーのデザイナーに
負けたとは思ってません。。
そんな自信過剰な私ですが(^^; ことめがねに関しては全くダメだったのです。

「めがねは難しい!この世界でやって行くには今までの自分を全否定しなければ
ならない」と思い半年間ずっとメガネの絵を描き続け再度面接してやっと採用された
のです。(かっこ悪いから今まで内緒でした~)

丁度バブル期に差し掛かろうとしていた時期だったのでデサイン室に配属され
仕事を覚えてからは猛烈に意匠(装飾)デザインを量産しました。
ふと気がつくと定期購読しているファッション雑誌やアクセサリー雑誌が届くのを
を楽しみにしている自分がいたのです。

今は普通の自分に戻ってますけど、この時期に自分の苦手な分野、つまり装飾デザイ
ナーとしてのセンスを磨けたと思っています。
ちょっとその頃のデザイン画を見てください。
恥ずかしいからちょっとだけ・・
DSCN6159.jpg
プロフィール

ONEOFF工房

ONEOFF工房

ONEOFF工房代表の兵井伊佐男と申します。
ONEOFF工房 本サイト>>
Y2 Channel(Youtube)>>

カテゴリ
最新記事
カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
月別アーカイブ
ブログ内検索
RSSフィード
リンク