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Y2を振り返って思うこと。

振り返って思うことは、Y2の開発は今までで一番苦しみました。

コンセプトYの立ち上げも大変でしたが、それは私がデザイナーから
職人に転身する中での不安とかが中心でした。

Y2の開発の難しさは、コンセプトYとは違って、私が死んでも
このデザインは生き残る。そんな「強い生命力」を持たせたかった。

Y2は製造が簡単です。
そして、一手間加えればあらゆるアレンジが可能。
軽量で丈夫です。
もしかしたら将来は小売店で製造販売できるかも知れません。

また、当面の課題としては、私が作るコンセプトYが最大のライバル
となる可能性もありました。そんな中でY2を作る決断をしたのは
この眼鏡には普遍性を感じるからです。
このブログでも度々書いてきましたが、「カッコ良い」とか「可愛さ」とか
「似合っている」とかはその時代の雰囲気に左右されるものです。

メガネの原点とはレンズを目の直前に適当な大きさのレンズを固定
することです。
そしてそれは軽量であって丈夫であればあるほど快適で安心して
使えます。しかし、個々に顔幅や目の位置はそれぞれに違うので
レンズ位置やサイズが変えられたら良い。

それらの課題を克服出来るメガネが出来たらどんなに不細工であっ
ても価値があると私は思う。

戦後レンズの進化は著しいものがある。
レンズは透明で見えないものだから各社がしのぎを削って性能を
追い求めてきた。
レンズの性能は見た目では分らない。使ってみて初めて実感する
進化の世界。

私の作るY2も使わなくては解らない。

私はフレームデザイナーとして「ヘンテコだけど性能は最高だね」と
言われたい。そのような眼鏡を残したいと心の底から思っている。


Y2.jpg

Y202L.jpg


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